Futon Side Stories 15



〜婚姻の日〜




薄暗いベッドルームに甘い花の香りが漂っています。


ベッドの上のふたりは××をあらかた××でしまっていて


ほとんど××で×××っていました。


作者註:拍手に付き、作者自主規制


「ああ、シン・・・お前の××い××が××に×××って・・・××・・」


「クミコ・・・ いいかい、 お前の××××に俺の×××××よ・・・」


シンはクミコの×を××××ると××を一度××××して再び×××ながら



†††



「イッテーっ!!久美子、お前いきなり何すんだよ!」


「こんの、ばかったれが!何ひとの原稿勝手に進めてるんだよ!」


「いやぁ、お前が結婚式のシーンが苦手で上手く書けないって言ってたからさ。


手伝ってやってた訳。やってみると面白いな、これ。イテテッ。」


「だからってなんで18禁小説なんて書いてるんだよ。子供が読むんだぞ!」


「子供には早いうちから本当のことをだなイテテテテ。」


「ばーかーもーのー。もういい。あたしが書くからお前どけっ。」


「ちぇ。面白かったのになー。」


「んだとぉ?」


「ナンデモゴザイマセン。」


「ならばよろしい。」



†††



滅びの山の封印が復活して、魔王が滅んでから7ヶ月後・・・


シルマールのシンの居館でクミコとシンの結婚式が執り行われました。


オタールからは王と王妃が、カミヤマールからは城の主立ったもの全員が、


そしてたくさんのエルフ達が集まってふたりを祝福しました。


コビット村の住人達もミスラン=ディアも参列し、賑やかな宴が繰り広げられたのです。




キョウォン王に手を取られて、可憐な花嫁姿のクミコが静々とシンの前に進み出ました。


ミスラン=ディアと共に祭壇の前でクミコを迎えたシンは、その姿を見て嬉しそうに微笑みました。


こんな美しい花嫁を見たのは初めての事です。


やがてミスラン=ディアの手によって婚姻の誓いがなされ


ここにふたりは晴れて夫婦となったのです。


招待客の前で、ふたりの口付けが交わされると、会場からは温かい祝福の


拍手があがりました。



この後ふたりはこのシルマールの館に住むことになっています。


キョウォン王は、家を離れる妹姫のためにたくさんの贈り物と


幾人かの忠実な家来をつけてやりました。


「クミコ姫。」


今日からクミコ付きとなった侍女に呼びかけられ、その顔を見たクミコはたいそう驚きました。


「シズカール!!」


それはクミコが小さい時から仕えてくれて、まるで親友のように仲が良かったシズカールでした。


シズカールは、コースケイが分家して隣国の王となったときに、是非にと乞われて


コースケイに従ってカミヤマールを出ていたのです。


「どうでぃ、クミコ。驚いただろう。」


キョウォンがコースケイとともにやってきて言いました。


「私からのささやかなお祝いですよ。」


「ええっ、それじゃあ・・・」


「はい。今日からまたクミコ姫にお仕えすることになりました。」


シズカールは稀代の歌い手で、その美声を讃えられ


「麗しのシズカール」と称されています。


クミコが小さい頃から共に育ったいわば乳兄弟なのでした。


これからの新しい生活にどれだけ心強いかわかりません。


「コースケイ王、ありがとうございました。


シズカール、これからもよろしくね。」



賑やかに飲んで歌う客達を眺めながらシンがミスラン=ディアに話しかけます。


「これから、どうなさるんですか?」


「ああ、俺のお役目はもうおしめぇだ。


西の方のあったけぇ海ん中の島へでも行ってのんびり暮らすさ。


お父上達もそうするって言ってるしな。」


「そうですか・・・寂しくなりますね・・・」


「なーに、クミコ姫がいりゃあなんとかなるだろ。幸せになるんだぞ。」


「はい・・・」


シンの目にきらりと光るものがありました。




「しっかし、シン達が結婚するとはなぁ。」


「あのお姫さんが落ちたってのが驚きだぜ。」


「それよか俺はクマの方が驚いたぜ。」


コビット3人はテーブルにぴったり張り付いてご機嫌のクマを眺めながら言います。


クマはあの旅から帰ってすぐ、結婚したのです。


コビット村の居酒屋「翠竜館」の看板娘アーミー・コトンが


クマの恋の相手でした。


クマは悪漢に教われて難儀していたアーミーを助けた縁で恋仲となり


遂に結婚をしたのでした。




後に、クマは13人もの子福者となりました。


ウッチーとミナミもそれぞれ結婚し、子供をもうけて幸せに暮らしました。


ノダッチはあの時の怪我がもとで指を一本失ってしまいましたが、


滅びの山への冒険談を小説に書き、そこそこ有名になりました。




エルフ達や魔法使い達が遠い西の地へと去っていってしまった後も


クミコとシンは、シルマールの館でいつまでも幸せに暮らしました。


一男一女に恵まれて、しばしば訪れるコビット達とずっと親しく付き合い続け


仲睦まじく歳を重ねていったのです。




シルマールの館にコビット達が遊びにきた夜などは、明け方近くなっても


笑い声が絶えなかったそうです。




人間になったエルフの王子は、たくさんの子孫達に囲まれて


幸せな一生を終えたと言うことです。


今はきっと、愛しい妻とともに永久の眠りについていることでしょう。




おしまい



†††



「はい、これで本当におしまい。」


「おもしろかったー!またかいてね!」


「うん、おもしろかった。ねぇ、いちなんいちじょってなあに?」


「男の子と女の子ひとりずつってことだよ。」


「じゃあうちとおんなじ?」


「そう、同じだよー。」


「いちなんいちじょだとしあわせなの?」


「そうだぞー。」


「じゃあ、おとうさんとおかあさんもしあわせ?」


「もちろん!こんなにいい子の一男一女がいるんだもんな。」


「「えへへ////」」


「(ぎゅっ、なでなで)いい子いい子。」



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おつきあい、ありがとうございました!

長らく書き繋げてきたWeb拍手作品「Futon Side Stories」は

これにて完結です。

たくさんの方から応援を頂きました。

改めて御礼申し上げます。


次ページに設定資料みたいなものが置いてあります。

ご興味がございましたらそちらもご笑覧ください。


新しいWeb拍手作品をどうするまだ決めていないのですが

楽しんで頂けるよう考えますので、またお付きあ下さいませ。

ありがとうございました!


2009.12.28

双極子拝